(注:この記事は2009年4月7日に書いています)
スケートアメリカのライサチェック雑感。
<SP:ボレロ>
衣装は最初直視できなかった。酷すぎて(苦笑)。
本人の「気に入っている」という発言と
馴れによって、シーズン後半は落ち着いて見られるように
なったけれど・・・それでもキツイ(苦笑)。
何しろ、シーズン後半までSPはテレビ画面で
見ることができなかったので、
改めてテレビの大きな画面で見ると「うっ・・・」と
息を呑んでしまう、そのくらいインパクトのある衣装です。
で、肝心な演技は・・・
後から知ったけど、出だしを早く動きすぎてタイムオーバーを
取られたらしい。ここで減点1の惜しい結果に。
さて、音楽が始まってすぐに彼の動きが
いつもと違うとわかる人が多いと思う。
もっとも顕著なのは上半身、特に腕の使い方。
わりと直線的な動きが多かった彼の腕が
しなやかに、軟体動物のように自由自在に
宙を舞っているのがすぐに見て取れる。
これは明らかにタラソワ効果と考えていいと思う。
聞くところによると、かなりバレエのレッスンも
受けたということなので(そしてエヴァン本人は
バレエは決して好きではないらしい)その効果なのでしょう。
シーズン序盤ということで、多少リズムから外れたり
所々に詰め込まれた振り付けをこなすので
まだまだ精一杯という印象も受けるけれど
初戦でプログラムのお披露目という意味では
「今までとは違った自分」を良くアピールできていると思う。
個人的に、最初このプログラムを見たときは
ストレートラインの振り付けがいいなと思った。
跳んだりしゃがんだり、不思議なポーズをしたり見ごたえがある。
全体的にはゴージャスな音楽と張り合ったかのような
気合が感じられる好演技、と言ってもいいはず。
出だしを間違えた以外はノーミスだし。
ただ、自分の中で印象がちょっと薄れてしまったのは
音楽のリズミックな部分をあまり感じられなかったからだろうか。
<フリー:ラプソディー・イン・ブルー>
どうしても衣装に目がいく・・・(苦笑)
最初、写真で見たときは「SPよりはフリーの方がまだ見れる?」と
感じたのだけれど、動いているのを見たらフリーの方が深刻だと
気づいた頃にはスケートアメリカもスケートカナダも終わっていた(苦笑)
この衣装に関しては、最終的にチェンジしてくれたのでOKです。
ついでにいうとこの衣装に関して、エヴァン本人に
「あなたの新しいフリープログラムを最初見たときはビックリしたわ。
だってスパンコールだらけの黒い衣装が全然似合ってないんだもん。
もし変えてくれたら嬉しいわ」と試しに言ってみたところ、
後日「君はすでに知ってると思うけど、フリーの衣装を
よりシンプルなものに変えたよ!」とわざわざ報告してくれたという
素敵なエピソードがあります。(← 全然素敵じゃねー!!)
っていうか、わざわざ言ってくるあたり
よほど変えたかったんだろうなー・・・(苦笑)
さて、肝心な演技の方は・・・
クワド失敗で全て決まってしまった感が・・・。
クワド失敗→音楽に乗れず、そのまま終わってしまったために
終始音楽と追いかけっこしている状態になっていた、というのは
結構前にも書いたような気がする。
というか、リカバリ可能と思われる序盤でさえも
音楽とかなりズレていたところを見ると
このプログラムが当初いかに要素が詰め込まれすぎていて
こなすだけで精一杯だったかがわかる。
何より段々スピードが落ちていくのが見ていて切なかった。
中盤くらいまでは良いスピードでジャンプも跳んでいたのだけど。
そしてこの試合でトリプルアクセルがダウングレードを取られ、
(転倒したクワドもそうだったけど)
その後何度も取られることになるのだけど
この試合ではそれほど明確な回転不足に見えなかった。
(そしてリプレイもトリプルアクセルはなかった)
というか、後から思うとたまたまスケートアメリカとスケートカナダで
厳しく判定したような感じがしないでもない。
しかし序盤のクワド転倒、音楽から外れる、
トリプルアクセルのダウングレードの三点があったとしても
他はどうにかまとめているし、コヅカくん、ジョニーと比較しても
彼の長所である安定性と華やかさが発揮された試合だったと思う。
ちょっと不慣れなプログラムとはいえ、
この試合の中で最もインパクトのあるパフォーマンスをしたと思うし
あの場にいた誰もが彼の優勝を確信したのではないだろうか。
何気に演技構成点はこの試合でパーソナルベストを更新したわけですし。
(ところがスケートカナダでガクッと落とされるのだが)
結果はともあれ、序盤としては悪い出来ではなかった。
ただ一緒に戦う相手に恵まれなかった。
スケートアメリカはそんな感じだったのでは。
新しいプログラムを見た感想としては、
いつもの彼らしくないプログラムに戸惑っている自分がいました。
別にすごく悪いわけではないけど、決して彼に
似合っているというわけではないことはすぐに確信した。
ただ、このときはまだ「音楽に合わせれば悪くはないのだろう」と
楽観していたところもあり・・・。
演技構成点が高かったことで少し安心してたのかもしれないですね。
ただ、その後何度も録画を見るにつれて「これ以上はもういい」と
彼の演技を見て初めて感じた。痛々しくて見ていられなかった。
そう思うこと自体がショックだったし、
そんな自分自身に失望してしまって、その後ブログを
更新する気をなくすという事態にまで陥ったのは、まだ記憶に新しい。
あと、個人的に好きな曲のはずなんですが
自分の好きなパート(ピアノのカデンツァ部分)が入ってなかったり
どうにも曲のつなぎにピンとこなかったガッカリ感はあった。
この編集は結局最後まで変わらず、それもあって
自分の中で「ラプソディー・イン・ブルー」という曲と
このプログラムは全くの別物になってしまった・・・。
以下、自分のオフラインメモに残してあった感想を。
「ブラッディ・ヘル!!
ライサまさかの3位・・・。
最後は音楽と追いかけっこしてた。
コレ、完璧に音と合わせられたら
すごくいいプログラムなんだろうなあ。
スケートカナダまで間に合うかな?
だけどエキサイティングなプログラムだし
迫力もあって見ごたえもある。
衣装には失笑。まあいいや。」
このメモを書いたのはスケートアメリカが終わった直後のこと。
次の日に何度も録画を見て「このプログラム、ダメじゃない?」と
ものすごく感じることになろうとは・・・!
こんな感じでスケートアメリカの感想でした。
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