2014年2月16日日曜日

ソチ五輪有望選手について、ライサチェックのコメント

すでに男子シングルの結果が出た後ですが、今大会の有望選手について
ライサチェックが試合前後にどのようにコメントしていたかをご紹介します。
なんだかんだで、TBSでの『予言』も当たっていましたよね(笑)


発言のソースは主にNBCの五輪サイトにて。
それ以外は個別にリンクを貼っています。


羽生選手について:

“Hanyu has burst onto the scene in a big way by beating Chan at the Grand Prix Final, but he's been very consistent and was far and away the best in the team short program and has been looking the best in practice. He's young. I don't know if he's not feeling pressure or he's just so good at dealing with it but it'll be interesting to see how he takes that momentum from the team event into the individual competition.”

「羽生はグランプリファイナルでチャンを破るという偉業をもって、(金メダル争いに)突如現れました。しかし彼は非常に着実であり、団体戦のショートプログラムではダントツで素晴らしく、練習でも最高の状態を見せています。彼は若く、プレッシャーを感じていないのか、もしくは単にプレッシャーをかわすのが上手いのかはわかりませんが、団体戦から個人戦へ、あの勢いをどのように持って行くか、とても興味深いものになりそうです」


羽生選手の優勝について

Congratulations #YuzuruHanyu . Happy to pass the torch to you my friend. Very fine skating here in #Sochi

「羽生結弦選手、おめでとう。君に(五輪優勝の)バトンタッチが出来て嬉しく思っているよ。ここ、ソチではすごく良い滑りだった」


パトリックについて:

“Chan is the heavy favorite because he's won everything up to these Games, so we'll see if he can keep it together. But they always talk about the curse on the world champion going into the Olympics, and that could weigh on him. I sure hope not, though.”

「チャンは最有力候補ですね。五輪に至るまで全ての試合のタイトルを持っているわけですから。我々は彼がそれを続けられるかどうかを見るわけです。しかし世間はいつも世界チャンピオンの五輪の呪い(訳注:前シーズンの世界チャンピオンは五輪では優勝できないというジンクス。ライサチェックは前回大会でそれを打ち破った)のことを口にするので、それが彼にとっての重圧になるかもしれません。もちろん、そうでなければいいと思っていますが」

“Chan knows that his team short program score was reflective of the errors that he made out on the ice, that was uncharacteristic for Patrick, especially in the short program. It might be good for him in the sense that he feels like he didn't waste it, or leave his best skating in the team event. Chan has been very vocal about the individual medal – he wasn't worried about the individual event – he wants that gold on his own.”

「チャンは団体戦でのショートプログラムでの得点が、氷上でどうにか切り抜けたミスを反映したものだとよくわかっているはずです。特にショートプログラムにおいては、パトリックらしくない出来事でした。しかし彼が試合を無駄にせず、団体戦では最高のスケートをとっておいたのだと感じられる、という意味では彼にとって良かっただろうと思います。チャンは個人戦のメダルについては以前から熱心に語っていました。個人戦のことは心配ないということもね。彼は自力で金メダルを獲得したいと思っているはずです」


最終的な予想(管理人注:この記事ではパトリックが優勢だと発言しています):

“If everyone skates their best, it would come down to Hanyu and Chan, they are so different and I think the judges really like that. It's hard to compare them because they have different strengths and very few key weaknesses. It's all so complex what the judges are looking for. They’re both aggressive, fast skaters, but I would say that Chan overall has more finesse and valuable experience. If it comes down to the Grades of Execution like it did in Vancouver, in that case I would have to give it to Chan.”

「もし全員が最高の滑りをしたら、最終的には羽生とチャンの戦いになるでしょう。二人はかなり違うタイプだし、ジャッジもそれを好ましく思っているはずです。彼らを比較するのはとても難しいです。それぞれ異なる強さを持っていて、弱点がほんの少ししかありませんから。ジャッジはとても複雑な滑りを期待しています。両者ともにアグレッシブで素早いスケーターですが、全体的にはチャンの方が、より巧みにやってのける手腕と様々な経験を持っていると思います。バンクーバーのときのようにGOEで勝敗が決まるのだとしたら、チャンにより得点を与えないといけないでしょうね」


高橋選手について

"He was third in Vancouver. He's got a lot of experience, he's been a world champion, and many times a national champion of Japan. He's been very consistent over the last decade."

「彼はバンクーバーで3位でした。たくさんの経験があり、世界チャンピオンになったこともあるし、全日本で何度も優勝しています。ここ10年以上、彼はずっと着実な成長を遂げてきました」


フェルナンデスについて:

“Javier is in that mix, there are just so many top-ranked guys, this is a deep field. This is going to come down to who can perform on the Olympic stage.”

「ハビエルは混戦の中にいますね。多くのトップ選手がいて、とにかく激戦です。最終的にはオリンピックのステージで、誰が自分の演技をやれるかというところにかかってくると思います」


アボットについて:

“Jeremy had a really good skate at Nationals, a short program like he had in Boston would put him in the mix; it would put him in the skating final group.”

「ジェレミーは全米でとても良い演技をしました。ボストンで見せたようなショートプログラムは彼を混乱させてしまうかもしれませんが、ああいう演技ができれば最終グループに入れるはずです」


ジェイソン・ブラウンについて

"I'm from Chicago, so I'd love to see a Chicago guy be on that team. He's young, so whether or not he medals at this Olympics, I think either way it's going to be a great experience for him and we'll be looking, in 2018, for Jason to be a major contender. But who knows? I think if he does his best he could have a really strong result."

「僕はシカゴ出身なので、シカゴの選手が上位チームにいるのをぜひ見たいです。彼は若いので、今回のオリンピックで彼がメダルを取れるかどうかはどちらでもよく、彼にとってすごく良い経験になると思っています。僕らはみんな2018年にジェイソンは有力候補になれるかどうかを見定めているわけですから。でも、わからないですよ!彼がベストの演技をしたら、実際すごく良い結果を得られると思っています」


デニス・テンの銅メダルについて

!!!!!!!! Congratulations! I told you that you could do it. Proud of you man!

「!!!!!!!!!! おめでとう!君ならできるって言ったよね!君のことを誇りに思うよ!」


プルシェンコについて:

“Everyone is talking about Yevgeny Plushenko and speculating whether he'll be able to keep his condition up through the team and individual events, in the team event he won the free skate, and you can't really argue with that because it's the more physically demanding of the two.”

「誰もがエフゲニー・プルシェンコについて話し、彼が団体戦と個人戦を通してコンディションを保てるかどうか思いめぐらせています。団体戦のフリーで彼が勝ったので、それを議論しないわけにはいかないでしょう。というのも、二試合は肉体的に非常にきついからです」


バンクーバー後のプルシェンコとの四回転論争について

"I definitely think I was a little bit surprised by some of his behavior, it's sort of an experience that I've been facing since I was a kid, competitors trying to get under your skin or into your head. I learned a long time ago to block all of that out. But mainly my reaction to the Plushenko situation was that I have a lot of respect for him and I really had nothing bad to say about him at all. Some of that mental play and those mind games that go on between athletes are very common in every sport, they're very prevalent in skating."

「当時は、間違いなく彼の言動に少しだけ驚いていたと思います。言うなれば、子供のときに直面した経験のようなものです。ライバル同士は互いにイライラさせようとしたり、お互いの考えを読もうとするものですから。僕はそういったものは全て遮断することを、ずっと昔に学んでいたのです。とはいえ、プルシェンコとの(四回転論争の)状況では、主に彼に対して大きな敬意を抱いているということを示しました。実際、彼について何一つ悪く言いたいことはなかったのです。どんな競技でもアスリートの間でああいった心理戦がよく見られますが、フィギュアスケートにおいてもかなり蔓延しているのが現状です」


試合後、プルシェンコについて

"His longevity was unbelievable, on a par with the greats of so many sports, not just figure skating, he was intense and always a tough competitor. I was so impressed that he stuck by this comeback and the way he handled the team competition and was able to win a gold medal. I don't think he's pleased this is the way for his career to end, but the pain was just too much."

「彼の長い選手生命は、フィギュアスケートだけでなく他の様々な競技の偉人達と同様に桁外れなものです。彼は非常に強い選手であり、いつもタフな競技者でした。今回の復帰で競技を続けたことや、団体戦をやってのけたこと、そして団体戦で優勝できたことに胸を打たれました。こんな形で競技生活を終えることを、彼自身が喜んでいるとは決して思いませんが、凄まじい痛みでそうせざるを得なかったのです」


一方、試合後にクワンとライサチェックについてプルシェンコが感謝の意を表明

He also was grateful for the support from a pair of American figure skating legends over the years. "Of course I would like to say a lot of thanks to Michelle Kwan,'' he said. "She supported me all the time, and I saw her here. (Also), thank you very much to Evan Lysacek, who also supported me."


プルシェンコは往年のアメリカフィギュアスケート・レジェンドである二人からの応援に、とても感謝しているとのことだ。「ミシェル・クワンにはたくさんのお礼を言いたいです。彼女はいつも僕を支えてくれたし、ここ(ソチ)でも彼女に会いました。また、僕のことを応援してくれたエヴァン・ライサチェックにも、心から感謝しています」

2014年2月12日水曜日

エヴァンさん、日本のメディアに『どこから来たの』と聞かれる

(2014年2月14日、ちょっと追記しました)


ソチ五輪が始まっております!


ライサチェックも現地に行って色々仕事しているようで、
案の定、情報に全く追いついていないのですが
ツイッターに実に(残念な意味で)ライサらしいエピソードが流れてきました。


2月12日付けのミシェル・クワンのツイートをご覧下さい(こちら



訳:エヴァン・ライサチェックが日本のメディアに誰が優勝するか予想を聞かれていた。その後、記者は「それで、あなたはどこから来たの?」ですって!


HAHAHA!


・・・おっと、いつもの癖で空気ネタに笑ってしまいましたが
まさか日本のメディアが現地でやらかしてくれようとは思いませんでした(苦笑)


写真を見てもどこの局かわからないですし、
その後どういうやりとりがあったかも不明ですが
エヴァンさんのことだから大人の対応をしてくれたであろうと期待します。。。


それにしても、この局がどこなのか、そして何の番組なのか気になりますね。
別にクレームをつけたいわけではなく、単純に彼がどう答えたのかが気になります。
他の記事で各国の優勝候補について言及していた中では
高橋選手とパトリックを高く評価していたのを読みましたが。


せっかくソチにいるのだから、日本のカメラがどこかで姿を捉えてくれないかと
密かに期待していたんですけど、まさかの一般人扱いとは・・・(さすがライサ!)。
日本のファンとして、このファッキンマヌケ野郎の非礼を詫びたいところですが
彼があまり気にしていないことを祈ります。まあ、気にしてないでしょうが。


えーと、次はもっと良いネタでブログを更新したいです!(苦笑)


/////////////  以下、追記です  /////////////


この記事を書いた次の日、TBSの「朝ズバ」と「ひるおび」にて
上記のインタビューの様子が放送されたという情報を見かけました。

「ひるおび」の方が某所にアップされていたのを見たところ
ナレーションでは「たまたま遭遇した、前回のバンクーバー五輪の金メダリスト、
エヴァン・ライサチェックさんが・・・」などと説明されていて
一応テロップでもそのような表記がありました。

おそらく「どこから来たの?」という質問をした際に
一緒にいたクワンがフォローしてくれたのでしょう、
インタビュアーの失態はテレビ上ではわからないような構成にしていましたが
先に上記のツイートが日本のスケートファンに広まっていたため
日刊SPA!がこの件を記事にしました。
日本メディアがバンクーバー五輪金メダリストに「where are you from?」


それがスケートファン以外の目にも留まったようで、
気づいたらあちこちのまとめサイトでも、この件が取り上げられていました。
バンクーバーでの優勝以来、日本で話題になることなど皆無だったエヴァンが
このような形で再び日本のネット上に名前が浮上することになろうとは!(苦笑)

バンクーバー以降、スケートファンを自称する人からも
何かと四回転論争のやり玉にあげられがちなライサチェックですが
さすがに今回ばかりは同情的な声が大きいようです。
日本のスケオタさん達って、普段からこんなにライサに優しかったっけ?と
バンクーバー後の殺伐とした空気の中を、居心地の悪い思いをしながら
このブログに記事を書いていた頃をぼんやり思い出してしまいました。


それよりも、この番組内で彼が何と言ったのか、
その発言が取り上げられたことがちょっと嬉しいですね。
「I have some predictions~」とか、彼のドライ・ユーモアセンスが光っていたし、
高橋選手が一番好きだと発言したのも、羽生選手の優勝を予想したのも、
日本向けにはパーフェクトな回答でした(だから採用されたのだと思いたい)。


もちろん、これ以外にも本国アメリカ向けに優勝者予想をしていたり
公式練習の様子をツイートしてくれたり、
todayに記事を寄稿していたり(後で訳します!)、
メディア関係者としての役割を果たしています。
他にもスポンサー関連の企画に参加したり、スポーツ大使として仕事したり
ライサチェック、バンクーバーのときより忙しそうです。
試合に出られないという件についての感傷的なコメントも見かけましたが、
それよりも、私は彼の現地での仕事ぶりの方が気になります。
皆さんに是非見てもらいたい彼の仕事を、
ゆっくりペースでもここで紹介できたらと思います。
(と言いつつ、多すぎてとても全て把握しきれないのですが)


では次の更新をもう少しお待ち下さい!
あ、もし優先して紹介したり訳したりして欲しい記事があったらお伝え下さい!(笑)

2014年2月3日月曜日

ライサチェック、セサミストリートに出演

昨年の秋頃からライサチェックがセサミストリートに出演する、
と予告がありましたが、ようやく公開になりました(こちら)!
リンク先でiTunesを開いてご覧下さい!
(パソコン上での試聴を推奨します!)


(2月4日追記:こちらの公式サイトからも見られます!8日までトップにあるかと!)

(2月15日追記:YouTubeにあがっていました)



個人的に、アメリカ人なのにアメリカ人離れした、
超棒読みイングリッシュが特徴的な彼ですが
なんと、この番組ではきちんとアメリカ人ぽく、
かなりオーバーリアクションかつハキハキしゃべっています。
私もそれなりの年数でファンをやっていますが、
こんなエヴァンさんは初めて見たかもしれない(笑)。
さすがに子供向け番組では、元気いっぱいのお兄さん風に
演技せざるを得なかったのでしょうか。
話のテーマも「Confidence」ということだったので、
おそらく普段の何倍ものテンションでやったのでしょう。
それにしても、普段から(これほどじゃなくても)ハキハキしゃべってくれれば
もっと好印象だろうにと思わざるを得ませんが(苦笑)


とはいえ、トリノオリンピックの後に演劇を学んだこともあるし
ショートビデオにも出演していましたよね。
(あのときの演技もまあまあ棒読みだったけど・・・)
過去のインタビューで俳優の道はどうだろうかと真剣に考えた、
と言っていたほど、真面目に取り組んでいたことを思うと
今回のセサミストリートで披露できて良かったね!という感じです。
もう、こんなにキッチリ演技してると思ってなかったので
良い意味で驚かされました。


他のキャラがしゃべっているときに若干視線が泳いでたり、
一瞬、セリフを言うタイミングを間違えそうになってたり、
若干余裕がないところもまた笑えました(ごめんよ 笑)


さて、もうすぐソチ五輪開幕です。
我らがライサチェックも普通に解説するより、
今回のようにいつもと違う様子が見られたら良いですね!



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