All For Lysacekブログ読者の皆様、こんにちは。ひよどりと申します。
普段はちょこちょことコメントをつけさせていただいてますが、この度ローズ様にお願いしてメンバー登録させていただきました。ふつつか者ですがよろしくお願いします。
早速ですが、おそらく多くのライサイドの皆様が気になっているであろう、エヴァンさんのグランプリ欠場についての記事を一つ訳させていただきます。
10/28付けでシカゴ・トリビューン紙に掲載されたフィリップ・ハーシュ氏の記事です。
ご存じの方も多いと思いますが、ハーシュ氏は長年フィギュアスケート取材に携わって来たベテラン記者で、エヴァンさんに関する記事も度々書かれています。
最近では、エヴァンさんのソチ五輪宣言についての記事
Olympian view: From Paris, Lysacek saw Sochi Winter Games on the horizon (2011/9/24)
スケートアメリカ欠場についての記事
Lysacek out of Skate America in dispute with federation - chicagotribune.com (2011/10/15) を
ローズさんが訳されているので、合わせてお読みいただくと経緯がわかりやすいかと思います。
なお、私は英語の専門的な勉強をしたことは全くなく、見よう見まねで訳らしきものをやってみましたが、ローズ様の行き届いた訳を読み慣れた皆様にはお見苦しい点もあると思いますが、ご容赦ください。
誤訳などお気づきの点がありましたら、コメント欄(メンバー登録が必要になります)、もしくは私、ひよどりまでメールでお知らせいただければ幸いです。(may_mo★yahoo.co.jp まで。★を@に置き換えてください)。
また、おそらくローズ様当てのメールでも私に転送していただけると思います。(ローズ様、お手数おかけして申し訳ありません)
前置きが長くなりました。
長いので3回に分けて掲載したいと思います。まずはこれまでこちらのブログでも話題に出ていたエヴァンさんのエージェント移籍についての部分です。
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The bottom line: Lysacek, U.S. Skating both losing in dispute between them (2011/10/28)
by Philip Hersh
結論:ライサチェク、米国フィギュア連盟、争議は両者が敗北
Just before he began preparing for a comeback into competitive figure skating, reigning Olympic men's champion Evan Lysacek switched agents from International Management Group to Creative Artists Agency.
ほんの少し前、競技復帰に向けて準備を始めた現男子フィギュアスケート王者エヴァン・ライサチェクはエージェントをインターナショナル・マネージメント・グループ(IMG)からクリエイティブ・アーティスト・エージェンシー(CAA)に代えた。
And CAA, long known as one of the most powerful entertainment agencies in the world, seems content to let the reigning Olympic champion hang out to dry in what apparently boils down to a dispute over money between the agency and the U.S. figure skating federation.
そして、長年世界でもっとも強力なエンターテイメント代理店として知られているCAAは、どうやら要約すると、米フィギュアスケート連盟とエージェントの間の金銭問題において、現五輪チャンピオンを窮地に残して満足しているらしい。
I asked Lysacek about the agent switch a month ago but didn't feel what he said was noteworthy until U.S. Figure Skating announced Oct. 14 he had withdrawn from Skate America -- and the entire Grand Prix circuit this fall -- because, in a statement on his web site, "a suitable agreement could not be reached between US Figure Skating and myself by the entry event deadline."
一か月前、私はライサチェクにエージェント移籍について訊ねた。だが、10月14日に米国フィギュアスケート連盟が彼のこの秋のグランプリシリーズの初戦となるスケートアメリカの欠場を発表するまでは、彼が言ったことを注目すべきとは感じていなかった。--なぜなら彼のウェブサイト上の声明は「競技エントリー期限までに、米国フィギュアスケート連盟と適切な合意に至ることが出来なかった」というものだったのだ。
Lysacek would not identify the root of the disagreement. U.S. Figure Skating spokesman Barb Reichert said it was financial. Neither side will say how much money is involved. USFS chief executive David Raith said in a statement, "We will continue to support Evan as he works toward the 2014 Olympic Winter Games."
ライサチェクは非合意の核心を明らかにしないだろう。米国フィギュアスケート連盟のスポークスマン、バーブ・ライヘルトはそれは金銭的なものだと言う。双方ともどれだけの金額が関係しているか言わないだろう。連盟の最高責任者デビッド・レイスは声明の中で「我々は2014年のソチ冬季オリンピックを目指すエヴァンを支援し続ける」と述べた。
The skater's new agency, CAA, actually has said nothing. His agent, Jeff Jacobs, did not respond to an email seeking comment sent the day of the USFS announcement or another sent Monday in which I asked, "Would you care to comment on why CAA has been silent on Evan's withdrawal from GP circuit?"
スケーターの新しい事務所であるCAAは、事実上何も言わなかった。彼のエージェント、ジェフ・ジェイコブズは、連盟の発表があった日にコメントを求めて送ったEメールにも、それとは別に月曜日に送った「CAAがエヴァンのグランプリシリーズ欠場について沈黙し続ける理由について、コメントをいただけますか」と訊ねるEメールにも、返信しなかった。
I sent the second email because NBC's commentators, Scott Hamilton and Sandra Bezic, had plenty to say about Lysacek's withdrawal during the network's Saturday telecast of Skate America.
私が2通目のEメールを送ったのは、NBCの解説者、スコット・ハミルトンとサンドラ・ベジックが、ライサチェクの欠場について、キー局の土曜日のスケートアメリカのテレビ放送でたっぷりと語ったからだ。
In the absence of any new comment from Lysacek -- whom Hamilton said declined an interview -- or his agents, the NBC commentary left the impression the skater was being a greedy bad guy.
ライサチェクからの新しいコメントも無ければ(ハミルトンは彼にインタビューを断られたと言ったが)彼のエージェントのコメントも無いまま、NBCの実況放送は、そのスケーターが欲深い悪人になったという印象を残した。
But NBC had nothing to say about how USFS continued to advertise Lysacek's presence at Skate America despite having no firm commitment from him.
しかしNBCは、スケート連盟が確約がないにも関わらず、ライサチェクの出場をスケートアメリカの広告で使い続けたことに関しては何も言わなかった。
Bezic: "You can't do it for financial gain, and you can't do it for the wins. . .your motivation has to be pure."
ベジック「金銭的な利益のためとか、勝つためでは出来ない……動機は純粋でなければいけないわ」
Hamilton: ". . .if you're coming back to competition, compete. You know, I mean, whether you have an agreement with U.S. Figure Skating. . .the business of skating has changed."
ハミルトン「……競技に復帰するつもりなら、競技に出ろ。わかるだろう、僕が言ってるのはスケート連盟との合意に関わらずということだ。スケートビジネスは変わってしまったんだ」
Were those comments a fit of pique on NBC's part, since its live Saturday show including the men's free skate should have attracted more viewers if Lysacek competed?
それらのコメントは、もしライサチェクが出場していれば、男子シングルフリーを含む土曜日の生放送はもっと視聴者を引き付けられたのに、というNBC関係者としての腹立ちまぎれではなかったのか?
Someone familiar with CAA told me its lack of comment was to be expected and part of the agency's modus operandi. Go to its web site, and you will find nothing more than a home page; go to its presumably official sports web site, which appararently has not been updated recently, and you will not find a single figure skater listed.
CAAに詳しいある者は、コメントを出さないのは予想できたし、そのエージェントの手口の一部だと私に言った。彼らのウェブサイトに行ってみよう。トップページしか見つけられないだろう。公式のスポーツウェブサイトらしきところへ行くと、どうやら最近更新されてないようでリストにシングルフィギュアスケーターは見つからない。 [*]
Ironically, when I asked Lysacek in September about the switch to CAA, he answered, "I just really kind of wanted an agency based in Los Angeles that I could have a more personal connection with and could be with me physically at more of what I am actually doing, to kind of have a little stronger support system."
皮肉にも、私が9月にライサチェクにCAAへの移籍について訊ねた時、彼はこう答えたのだ。「僕はただ本当に、ロスアンジェルス拠点で、もっと人脈を作れて、もっと僕が実際に何かをやっている時に物理的に一緒にいてくれる、もうちょっとだけ強いサポートシステムのあるエージェントが、ちょっとだけ欲しかったんだ」
In this case, CAA's lack of stated support did no favors for Lysacek, left to handle a difficult situation on his own (at least publicly), which he did on Twitter, his web site and a text message to me in which he said, "I am in the best shape of my life. I'll continue to train with the hope an agreement can be reached by the U.S. Championships (in January)."
今回のケースでは、今まで述べてきたCAAのサポート不足は、ライサチェクの願いを全くかなえなかった。彼一人で(少なくとも公的には)ツイッターやウェブサイト、および私にメールで「僕は人生で最も体調がいい。全米選手権(1月)までに合意できることを望んでトレーニングを続ける」と語ったような形で、困難な状況に対処させたのだ。
Lysacek, who grew up in Naperville, lives in L.A. and owns a house in Las Vegas, has until Nov. 23 to tell U.S. Figure Skating whether he intends to compete at nationals. The federation confirmed it pays neither prize money nor appearance money for the U.S. Championships.
ネイパービル育ちでL.A.に居住しラスベガスに家を所有するライサチェクは、11月23日までに米国フィギュアスケート連盟に全米選手権に出場するかどうかを通知しなければならない。連盟は全米選手権では賞金も出演料も支払わないと確認している。
(その2につづく)
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[*]2011/11/15追記
記事中にあるCAAスポーツのウェブサイトですが、エヴァンさんが掲載されていないのは元記事掲載当時のことで、現在はIndivisuals部門に掲載されています。
7 件のコメント:
ひよどりさま、ありがとうございました!!次回も楽しみにしております♪何かありましたらいつでもご協力しますので、今後も宜しくお願いします!!
ローズ様
登録の際にはいろいろお手数おかけしましたが、お蔭様でなんとか記事の投稿までこぎつけることができました!
ハーシュ氏の記事は私の語学力ではハードルが高かったのですが、この内容はエヴァンさんのファンで普段英語の記事を読まない方にも読んでいただきたいという一心でがんばっています。
到らない点も多いと思いますが、記事内容でも投稿の仕方でも、遠慮せずにどんどん突っ込んでやってください。
これからもよろしくお願いします。
なるほど。。。
ひよどりさんありがとうございました。
真相はわからないけど、全米に出るとしても、賞金もないとは。。。
こんな事に巻き込まれないでほしかった。。。
minamin様
拙い訳を読んでいただいてありがとうございます。
エヴァンさん自身が明らかにしない限り核心の部分はわからないのでしょうね。
ただ、エージェントの対応に関しては、この記事の掲載前より海外掲示板などで言われていたことと一致している部分も多く、記事を読んで、ああやっぱり……という印象です。
ファンとしては一日も早く問題が解決して、競技に姿を見せて欲しいと願うばかりです。
ひよどり様、
解りやすい翻訳を有難うございます。
私も読み解こうとした記事でしたが、ややこしくて全然読めませんでした。とても助かりました。その3の掲載もお待ちしています。
記事の内容には心が締め付けられます。(アメリカのスケート・ビジネスのおかれた現状の厳しさも良く解りましたが)アマチュア選手生命が短いフィギュア・スケート界において、おそらくその選手生命の終盤期を再び競技に捧げようとしてるエヴァンの気持ちを思うといたたまれません・・・
公式HPはもとより、FBもTwitterもWhosayにも、ほとんど姿を見せなくなってしまったエヴァン。デロイト大学のイベント参加などで忙しい日々を過ごしながらも、彼の心中はどんななんだろう?と思ってしまいます。
(個人的な見解かもしれませんが)もともと、ファンの前で人懐っこい面を見せる一方で、時々自らの殻に入り込んでファンと一定の距離を置いたりもしてた様に感じましたが、今夏のフレンズ来日では、特に彼は距離を置いてた様な気がしました。(そんな彼を、ファンサービスが悪いとか、感じが悪い・・などと書かれるのは心外です・・)
彼のおかれた状況が、現在のエージェントの立場をたてるしかなく、彼の本心が全く反映されてないのなら、悲しいとしか言えません。
真相は解らないので、あくまで私の希望として書きますが、エヴァンには一歩を踏み出す勇気を持って欲しいなと思います。賞金や契約金の額にかかわらず、もう残り僅かであろう競技人生を精一杯生き抜いて欲しいのです。2011スケアメを棄権した事が、彼の後々の人生で振り返ってみて、大きな後悔にならない事を祈ります。そのためにも2012全米には何としてでも出場して欲しいと願うばかりです。彼が2012全米のリンクにいるという奇跡を願って、願掛けの気持ちで全米選手権のチケットを入手しました!
Misty様
読んでいただいてありがとうございます。
私もこの記事は難しかったのですが、自分の中で整理するためにも時間をかけて一文一文訳していました。
私自身とても勉強になったと思っています。
私も今年の来日中のエヴァンさんは、FOI公式サイトの楽屋写真や日テレの特番などでも笑顔が少なかった印象があります。
さまざまなものを心に抱えての来日だったのでしょうね…
Mistyさん全米のチケットを入手なさったんですね。
希望的観測になりますが、今回の件でエヴァンさんが自分の正当性を訴えたり連盟を批判するような声明を一切出していないのは、あくまでも連盟と折り合いたいからだと信じています。
これまでのインタビューなどでも、GPS出場に関しては一貫して消極的でしたが、全米には出場したいとはっきり言っていますよね。
決して長くない競技生命の中で、「一生で一番調子がいい」と言えるような状況を氷の上で見せられないのは本人にとっても不本意なことだと思います。
ぜひMistyさんがサンノゼでエヴァンさんと会えることを願っています。
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