2009年10月5日月曜日

周囲で不評な「鐘」

妹はジャパンオープンをテレビで男子のみ観戦したそうです。
私も女子シングルにそれほど力を入れて見てないとはいえ
そこまでスルーする妹の潔さは少し見習いたい(笑)


しかし世間は相変わらず女子シングルが主力。
というわけで、特に会場に行くようなファンでなくとも
国民的アイドルのマオちゃんの初戦には関心があったようで
私の周囲でもテレビで見たという人がちらほら。
で、揃いに揃って
「マオちゃんの、あの重たい曲は何なの!?
何でアレにしちゃったの!?」
という感想で
ストコフスキーのアレンジは全く好きでないけれど
原曲の「鐘の前奏曲」が好きな身としては何とも複雑です。

会社で仕事を組んでいる、ロシア文化に何かと詳しい
うちのパーソナリティさんが言うには
「鐘の前奏曲は祈りの曲であって、踊る曲じゃない」とのこと。
『祈りの曲』。なるほどなと思った。
確かに宗教的な側面を持つ曲ですよね、
この「鐘」って(当然だけど)正教会の鐘だしね。
「タラソワ先生はロシアの人だし、
ロシアの人ならラフマニノフにも
鐘の音にも特別な想いがあるだろうけど
日本人にはこの曲はパッと聞いてすぐに理解できないわよ」とも。
確かにピアノ曲が好きな人でも好き嫌いが別れる曲・・・かなあ。
いや、ピアノ弾いてる人は好きだっていう人多いけど
弾かない一般の人ウケはあまりしないというのはよく聞く話(涙)。


ま、曲の解釈はともかく「Daysプラス」のインタビューを読むと
マオちゃん本人も最初は「えー!?」と思ったというし、
スケート関係者の人も、プレスも、珍しくあまり良いことを言ってない。
彼女のプログラムでここまで賛否両論の中で否の方が多いのは
ひょっとすると初めてじゃないかと思うくらいで、
総じて見た人に「えー!?」と感じさせる曲のようです。
ひょっとすると、いやひょっとしなくても
ピアノの原曲バージョンでも同じように思われるのだとしたら
この曲好きな身としては、やはりアウェーですね(涙)

マオちゃん自身はトリプルアクセルをプログラムに
二度入れることが今季の絶対条件のようで
曲に対してはあんまり思い入れがなさそうだから
その勢いで、たとえ曲変更になっちゃっても
すんなり順応してもらいたいところ。
・・・にしても、ジャンプを絶対条件にするのが
いかにも彼女らしい。
あまり主張がない彼女が主張しているのだから
その気持ちは大事にしてほしいなと思う。


話はちょっとそれるけど、今日ピアノを弾いていて
「マオちゃん、モーツァルトはどうだろう?」と思った。
ショパンだと感傷的、有名すぎ、いかにも日本人向けだし
いわゆる3Bのイメージじゃないし
チャイコフスキーは使い古されてるし。
こう、音が自由に動く感じと万人に愛されやすいという点で
彼女とモーツァルトの楽曲に共通点を感じたんですよ。
モーツァルトなら曲も膨大にあるし、
いつかトライしてくれないかなあと思うんですが。
でもタラソワ先生はロシア系の作曲家しか
やらせてくれなさそう・・・。
(そういえば「ノクターン」も「月の光」もローリーでしたね)


まとまらなかったけど、エリック杯で「鐘」を
彼女がどこまで消化してるのか、そこは見所の一つになりそうです。
しかしジャンプ全部決まらないと惹きこまれないプログラムってのも
ずいぶん厄介なもんだなあと思う・・・
普通、ジャンプ決まらなくても惹きつけるようなものを目指すだけにね。
タラソワ先生の自信の表れなんだろうか・・・。

0 件のコメント:

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...