ライサチェックのスケートアメリカ欠場と怪我の状態について
シカゴトリビューンの記事を訳して掲載します。
Injured Lysacek out of Skate America
Reigning Olympic figure skating champion Evan Lysacek of Naperville put some of the blame on himself for aggravating a groin injury that has forced him to postpone his return to competition.
ネイパーヴィル出身でフィギュアスケートの現オリンピックチャンピオンのエヴァン・ライサチェックは、足の付け根の怪我を悪化させてしまい、復帰戦を延長せざるを得ない状況に追い込まれてしまった。
U.S. Figure Skating announced Wednesday that Lysacek has withdrawn from next week's Skate America Grand Prix event in Kent, Washington. It was to have been his first competition since the 2010 Olympics.
水曜日、全米スケート連盟はワシントン州ケントで来週から開催されるスケートアメリカでのライサチェックの欠場を発表した。このイベントはライサチェックにとって2010年のオリンピック以来、初の試合と位置づけられていた。
"I do like to train hard," Lysacek said Wednesday evening by telephone. "So I have to take a little of the fault. Maybe I pushed a little too hard, too soon after being injured."
「僕は厳しいトレーニングが、とにかく好きなんです」と水曜の夜、電話でライサチェック本人が話してくれた。「だから多少の失敗は必ず通るものなんですよ。おそらく怪我をした直後に、あまりに厳しく追い込みすぎたのだと思います」
Lysacek said he was not worried that the injury, which he sustained in early August, could keep him out for the season.
ライサチェックは8月上旬に負ったという今回の怪我が、今シーズン中に彼を試合から遠ざける可能性については心配していないとも話している。
"That's a valid question, but I think I will be OK," he said. "At the first sign of pain this time, I went straight to the doctor and asked what I should do."
「もっともな質問ですけど、僕は大丈夫だろうと思っています」とライサチェック。「今回の痛みの最初の段階で、まっすぐ医者に看てもらいに行って、どうすべきか聞いたくらいですから」
The answer was a week or 10 days off the ice and closer monotoring of any future pain.
医者の回答は、一週間あるいは10日間ほどリンクから離れ、今後のあらゆる痛みをより厳密に観察しなさいというものだった。
Lysacek, 27, said he was off the ice about five weeks since first pulling a right groin muscle before a practice. He said the injury occurred when his leg slipped on gravel while he was doing warm-up lunges outside the rink in Lake Arrowhead, Calif.
27歳のライサチェックは、練習前に右足の付け根の筋肉を痛めてから五週間ほど氷上から遠ざかっていたという。彼曰く、この怪我はカリフォルニア州レイク・アローヘッドのリンク外で手足を突き出すウォーミングアップをしていた際に、砂利道で足を滑らせたときに生じたとのことだ。
"I kept skating on it for a few days, and that possibly made it worse," he said. "When I couldn't walk or skate, I stopped."
「その状態で2日か3日はスケートを続けていたんですが、多分それで悪化させてしまったのでしょう。歩けなくなったか、スケートが出来なくなった時点で練習を止めたんです」
After weeks of intensive physical therapy and deep tissue flushes, Lysacek said he felt fine when he first returned to training in early September. But the pain recurred as he started to practice all the elements in his programs.
数週間にわたる集中的な理学療法とディープティシューマッサージ(訳注:筋肉の深部組織に働きかけるマッサージ)の後、回復したと感じたライサチェックは9月始めにようやくトレーニングに戻ったのだという。しかし、プログラムの全てのエレメンツを練習を開始した途端に痛みが再発してしまった。
His first planned event after Skate America is to be the U.S. Championships in January, but it is possible Lysacek may now compete in a minor (non-Grand Prix) international event this fall.
ライサチェックがスケートアメリカの後に計画していた最初のイベントは1月の全米選手権になる予定だが、現在は今秋の(グランプリシリーズではない)小規模な国際試合に出場する可能性もある。
Among those under consideration are the NRW Trophy in Dortmund, Germany, Dec. 5-9 and the Golden Spin of Zagreb in Zagreb, Croatia Dec. 13-16.
検討されている試合には、12月5日から9日にかけて、ドイツのドルトムントで行われるNRWトロフィーと12月13日から16日にクロアチアのザクレブで行われるゴールデンスピンがある。
Lysacek wants to do one of those events both to practice and to get the technical qualification score necessary for world and regional championships. Even though those scores are relatively low, he said he would prefer to enter nationals without having to worry about them.
ライサチェックはそのどちらかの試合で実践を積むことと、世界選手権や地方の選手権への出場に必要な最低基準点(ミニマムスコア)を獲得することを望んでいる。必要とされるスコアは比較的低いとはいえ、彼はその不安がない状態で全米選手権に出場したいのだという。
"I'm kind of devastated right now," he said. "The timing isn't good, but it could be worse."
「今は非常に落ち込んでいます」とライサチェック。「タイミングが良くないですよね。でも、このくらいで済んで良かったかな」
4 件のコメント:
おひさしぶりです。もっと良いニュースのときにうかがえなくてすみません。
記事の翻訳ありがとうございました。早く新しいプログラムが見たくて、もう待ちくたびれていたので、本当に残念です。けがの状況も心配です。長引かなければよいのですが。とにかく早く回復するように願うしかありません。
前に出たいといっていたネーベルホルンもこのけがのためにエントリーを見送ったのでしょうか。もし12月の試合に出られるようであるなら、考えようによっては、小さい大会でプレッシャーの少ないところで復帰戦ができるのはかえってよいのかも、とでも思うしかありません。ワールドのミニマムスコアは結構ハードルが高そうですが、できればクリアしてほしいですね。最低でも4大陸のスコアはクリアしておく必要があるのではないでしょうか。厳しい状況ではありますが、本人が一番つらいと思うので、ファンは信じて待つしかありませんね。
casaverdeさま:
こちらこそ、せっかくいただいたコメントに返信もできず大変失礼しました(涙)
最近、今季のエヴァンと同じ曲を滑る選手の演技を見る機会があったこともあり、私も本当に楽しみにしていました。ですので今回のニュースはとてもショックでしたが、やはり一番つらいのは本人ですよね。今こそ支えて、励まさなきゃならないのだと実感しています。
まさか8月の怪我が今も影響しているとは思ってもみませんでした。ネーベルホルンを見送った理由もそこにあったのかもしれませんね。個人的には、(これまでの彼の試合強さを思うに)ミニマムスコアのハードルを越えられないことはあり得ないと思っていますが、万全の状態でなければどうなるかわからないという不安もあり・・・・。
本人にも、ファンにとっても非常に厳しい状態ですが、とにかくこれ以上悪い方向に向かわないよう祈っています。
ローズさま、返信についてはお気になさらずに。
アイスネットワークのインタビュー記事も出ました。
http://web.icenetwork.com/news/article.jsp?ymd=20121011&content_id=39713600&vkey=ice_news
内容はシカゴトリビューンと大差ありませんが、他の大会へのエントリーを心待ちにしている様子がうかがえます。またコーチのコメントも載っています。こちらの記事によると最初にけがをしたのは7月下旬ということで、ロンドンに行ったのは治療のため練習を休んでいる間だったのでしょう。
2月にも国際大会がありますが、できれば全米前の大会に出場したいということです。エントリーの期限はNRWトロフィーが11月4日、ゴールデン・スピンが11月16日です。決定すれば、米国連盟サイドなどから事前に情報が出るかもしれません。とりあえずはこのあたりの発表を待ちたいと思います。
casaverdeさま:
アイスネットワークの記事、こちらでも訳しました!いつも色々な記事をサイトに紹介していただいてありがとうございます!!助かっています!
怪我は7月下旬だったのですね。というか、8月にスケートアメリカのエントリーを発表する前だったのですね。。。まさか欠場となるほど深刻になるとは本人もチームも予想外だったことでしょう。フランクコーチの言葉を見るに、本当に楽しみにしていたのだというのが伝わってきて、とても残念に思いました。
次の試合がいつになるのか、11月中旬にはわかりそうな感じですね。引き続き、注意しておきます。
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