(この記事は2009年4月23日に書いています)
国別対抗戦のペアFSの感想をつらつらと。
○日本 ナルミ・タカハシ&マーヴィン・トラン
SPではつらつとしたところを見せてくれましたが
FSはどうか? 正直ちょっと不安でした。
4分も間が保てるのか? でもそれは杞憂だった。
ジュニアだということを忘れるくらいに
良いところを存分に見せてくれた感じです。
SPで感じたぎこちなさ、荒っぽさよりも
若々しさ、瑞々しさに溢れたパワーみなぎるパフォーマンス。
ミスもスロウジャンプの着氷が乱れたのと
ソロジャンプで一人転んだ以外は特に見られず
全体的にずいぶん頑張ったなという印象でした。
それ以外は音楽にも乗って、最後まで滑りきった。
終わった後の成美ちゃんの嬉し泣きが少し入った
ガッツポーズはとても印象的だったし感動したんだぜ。
○フランス ヴァネッサ・ジェームス&ヤニック・ボナー
この二人のフリーはとにかくジャンプのミスが痛かった。
三つともミスがあったら点も伸びないだろうな。
しかしツイストはSPと変わらぬ高さ、
ステップも二人とも氷上で良く映えるし(肌が黒いからか)
ノーミスでやったときに運動能力の高さを
証明できるんじゃないでしょうかね。
あとはSPのときよりあまりシンクロ感を感じなかったというか。
(それはジャンプのミスのせいもあるんだろうけど)
まだまだシングルの動きを二人でやってる感があるので
そこは早くペアチームっぽくなってほしいなというところです。
○アメリカ ケイディ・デニー&ジェレミー・バレット
このチームもソロジャンプにミスが。
ソロジャンプって難しいんだなとつくづく思う。
確かにアリョーナ&ロビンもよく失敗してるしね(比べていいのか?)
でもスロウトリプルルッツなんて初めて見たし
(そもそもスロウジャンプってエッジ系ジャンプしかないのかと
思ってたわけですが・・・ 知識なくてスミマセン)
先に滑った2チームよりは覇気を感じたし
キャリアを積めばもっと上に来るチームなんだろうな。
それにしても、結成期間の短さのわりに
よく揃ってるのは練習の賜物か。ガッツだなー。
○カナダ ジェシカ・デュベ&ブライス・デイヴィソン
この二人のカルメンって正直どうなのよと
事前に不安に感じてたんですよ。
だってジェシカちゃんってどう見ても悪女に見えない(苦笑)
カルメンっていうよりミカエラですよね。
でも音楽のいいところ、あまりスタンダードじゃないところを
うまく使って二人の恋心というか、宿命の恋を
彼らなりに表現してたなと思いますぜ。
こういう解釈もあるのかと感心した。
で、スロウジャンプ(あ、彼らもスロウルッツやってたんですね・・・)が
二つともしくじってしまって、そこで大きく減点されちゃった感。
でもこの二人はスピンがいいんですよ。近いスピン。よく息の合ったスピン。
過去に事故を起こしたスピン(苦笑)
あとステップでソロになったときに、それでも二人の距離の近さを
感じるところが良いですね。
従来の迫力あるカルメンではなかったけども
これはこれでアリなんじゃないかという感じです。
恋愛系のプログラムはホントに良いですね、彼らは。
○ロシア ユウコ・カワグチ&アレクサンドル・スミルノフ
悠子さんって何気にオシャレですよね。
前の衣装の方が個人的には好きだったけど。
ソロジャンプは出だしのコンビネーションは3T-2T。こちらは成功。
その後スロウクワドサルコーは残念ながら着氷に失敗。
リフトが非常にアクロバティックで印象的なペアではありますが
オペラ「道化師」の悲劇的な雰囲気もしっかり出してますよね。
スピードに乗って次々と難易度の高い技を繰り出し
気づいたらラスト!という感じでした。
それにしても今回はペアはダイジェスト放送で
一組でも、ちゃんと演技が放送されなかったのが悔しいです。
面白いのにな、ペアって。競技人口も減ってきているけど
悠子さんの活躍を見てシングルからペアに転向したいって
思う子がきっと今後に続くと思う。
かつて悠子さんがベレズナヤに憧れてペアへ転向したように。
日本人女性のスケーターの魅力をこういう形で世界にアピールしてくれて
これで次に続く選手たちが、海外なり国内なりで
ペアを組みやすい環境になればいいなと思いますよ。
なんにせよ、このチームにはEXもかなり楽しませてもらったので
スペシャルサンクスと言いたいです。
○中国 ダン・ジャン&ハオ・ジャン
このペアはソロジャンプでも、シングル選手がそう簡単に
チャレンジできないコンビネーションをやってくるから恐ろしい。
2A+3Tなんて、女子のトップクラスの選手でも
プログラムに入れる選手少ないのに・・・!
全体的な華やかさとかはそれほど突出していないんですが
技の一つ一つが安定していて、質が良いなと感じます。
技術点はGOEの加点で6点も稼いでるし。
そのへんはベテランチームらしく、よく研究して
加点がもらえるように練習してきたんだなと。
ソロジャンプのサルコーがダウングレードじゃなかったら
もっと点数が出てたのかと思うとすごい・・・
あっさりと高得点出して優勝でございました。さすがの貫禄。
演技構成点ではロシアチームと僅差なだけに
この二人の上にいくには質の良いパフォーマンスが大事なのだと思った。
全体的な印象としては、それほど強くない演技だったんですけどね。
以上、適当な感想でした。
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