2010年8月31日火曜日

ライサチェック、久しぶりの四回転

当ブログのコメント欄やTwitter上で流れていた
フレンズ・オン・アイス2010千秋楽での
ライサチェックが四回転にトライ&着氷という情報。
YouTubeにニュース映像が出ていたのでアップしておきます。



映像を見ての通り、普通に跳んでます。回転不足でもなさそうだ。
よくDOIの千秋楽フィナーレで男子選手がジャンプ合戦を始めて
こぞって四回転を跳ぶという話を聞きますが
今年はFOIの千秋楽でもそんなムードになったのでしょうか(笑)
五輪後、ライサチェックは「今後、トウループでの四回転は
(疲労骨折につながるから)厳しい」などと話していたけど
その後・・・こんな風に普通に跳んじゃうということは
練習でもまだ跳んでるんでしょうかねー? 足、大丈夫?

何にせよ、跳べるなら披露するに越したことないわけで
「男子選手は四回転を跳んでなんぼ!」というタイプの
フィギュアファンには良いアピールになったかも。
(逆に「跳べるくせに五輪でやらないなんて!」と
反感を持つ人も少なくはなさそうですが・・・)
と同時に「あれ?ライサチェックって四回転できたの?」とか
「ここで四回転を跳んでるのを見て彼を見直した」っていう方々には
もれなくクロスチョップか飛び蹴りをお見舞いしたいけどね!!
(↑ブログ上で喧嘩売るのやめなさいって)


あまり五輪後の四回転論争のことは蒸し返したくないけど
こんな辺鄙なブログにさえ「戦略で四回転をやらなかった
ライサチェックは王者に相応しくない」
という
内容のコメントが書き込まれることが度々あった。
何度も言うけど、こんな辺鄙なブログ(笑)でさえ攻撃されるのだから
当時のその論争は一般の人も巻き込んでの大きなものだったのだろう。
好意的でないコメントが来る度に「マジうぜー」などと言いながら
公開前にそれらを削除して全スルーという対応をとっていたけど
当時はこの論争に下手に過剰反応しては絶対にいけない、
今はファンとしての姿勢が問われているのだと思って
あえて表立って反論することも、彼を擁護することも避けていた。
私がファンとして表立ってブログ上で誰かを批判できるとしたら
それはこの論争や疑惑を煽ったメディアだけだろう、と。
この競技を愛する、自分と同じような関係者以外のファンが
自分と違う意見を持っていて結果に納得いかないのだとしても
私がそれを非難したり、貶めたり、見下したりする内容を
公開されているブログに書くことは好ましくはない。
少なくとも自分にもライサチェックにもプラスになることではない。
本来は粗野で言葉遣いも荒く、売られたケンカは買う性分の私ですが
このときばかりは、様々な野次や陰謀論から耳を塞ぎ、
論争から目をそむけるしかなかった。
例え自分のTwitter上に、あからさまな彼への批判が流れてきても
その発言主をフォローから外すことなどできなかった。

当時からわかっていたのは、ライサチェック優勝への批判の中には
誤解も多いのだということ。そもそもが一般まで知られるような
知名度もなく、優勝候補として名前が出ることも少なかった。
無論、今まで四回転にトライして何度も成功したことがあるのに
五輪ではやらなかった経緯についてなど
「昨年の足の怪我の再発を懸念して」と書かれれば良い方で
バンクーバーに現地入りした時点で古傷が少し病んでいた話は
日本語のメディアでは全く語られていない。
もっと最悪なのは、そもそもこれまでに四回転をやっていたことさえ
知らないという一般の人があまりに多いという現実。
(まあ、あの偏った報道の中では仕方がないのだけどね)
そんな誤解がある中で彼を「大技に挑戦しない勇気のない選手」だと
うちのブログにまで批判してくる人に対して「マジうぜー」と
思うことはあっても、マトモに相手にする気にはならなかった。

一方で「彼に罪はないけど、結果には納得いかない」という
採点システムへの批判については一番扱いが難しい。
陰謀論としてすり替えて論じている人も多いしね。
こちらとしては何を言われたところで「ああそうですか」としか
言いようがないけど、今年ルールも少し変わっているので、
バンクーバーオリンピックの結果はそれが適用されてから
また議論になることもあるでしょう。
ただ、そのとき「今のルールだったらバンクーバーの結果は
絶対に違っていた」なんていう話が出たところで
虚しくなるだけだと思うのですがね。
結局は、バンクーバーオリンピックの結果とその価値は
これから何年も経った後に下されるのだと思う。
そしてそれは簡単に二転三転するのだろう。
この競技での一つの技の価値はうつろいやすい。
その中で最後に残るのは「誰が勝ったか」「誰が負けたか」
という客観的事実であり、他にどんな人がいたか、
当時何を言われていたかなんてことは大きな問題じゃない。


・・・という感じで日本での四回転論争について
若干蒸し返してしまったけれど、今回の一件で
ライサチェックへの評価が好転するとも思えない。
ただ、日本で五輪後に四回転論争が非常に過熱したことを
彼が知っているかどうかはともかくとして、
ショーで挑戦してみせる茶目っけをアピールできたのは良かったかな。
ただ一つ文句があるとすれば、私がそれを生で見られなかったこと!(笑)
・・・私、エヴァンさんの四回転には何故だか縁がないのよねー。
生観戦した試合は全部勝ってるのに。ネットのライブ中継でも
3位以下で終わったことがないというのに、
四回転、こればかりは縁がない。なぜ!?(笑)
(ライブ中継でチャレンジしてくれてもコケてばっかりだしね 笑)
もし彼が競技を続けるなら、私は今後彼の四回転を
生で見ることを目標に応援しに行きたいと思います。以上!

6 件のコメント:

bamseyuki さんのコメント...

映像アップ、ありがとうございます。こんな感じだったんですね!すごい、普通にラクラク飛んでいるじゃないですか。千秋楽、見たかったです。エバン様に笑顔もあり、良かった。直前の昼公演ではなんだか表情が固い感じで、元気ないのかな?と心配だったのです。はじけているエバン様を見られて幸せです。4回転を競技で飛ぶかどうかも含めて戦略なんだし、スケートってエバン様が言うようにジャンプだけで評価されるものじゃないし。選手の裁量に任せればいいんじゃないかなあ、と個人的には思います。

ひよどり さんのコメント...

ローズ様
五輪後の出来事は、本当に大変だったと思います。
それと同時に、ローズさん、ブログを続けてくださってありがとうという感謝の気持ちもいっぱいです。
私のように、エヴァンさんの叩かれ方にささくれだった気持ちでこちらのブログにたどりついて、癒された人は、他にもたくさんいると思うんですよ。
いろいろ辛い思いもなさったでしょうに、ローズさんのブログ運営方針は、非常に理性的で立派だったと思います。、

エヴァンさんのクワドの映像・・・私なんかもう胸がいっぱいです。
いいもの見た!って感じです。

ネットに上がってる様々なレポを見ると、岳斗さん、高橋選手、小塚選手がが次々にクワドに挑戦して、エヴァンさんも挑戦したんですよね。
もう多分、文句をつける人は、エヴァンさんが何やったって文句つけると思うんですよね。
あそこで跳ばなかったらそれこそ鬼の首を取ったように叩くでしょうし、失敗してもあざ笑い、成功しても文句を言う。
私としては、もう、そんな人たちのことはどうでもいいです。
エヴァンさんが跳んで、降りて、みんながワーッと盛り上がる。
特に男子陣の喜び方、すばらしいじゃないですか。
跳んだ瞬間の「うおおおお~!」と言う野太い歓声(笑)
もうぴょんぴょん飛び上がって、バンザイしてますよ。
ハイタッチして喜んでるのは高橋くんと小塚くんでしょうか。
色々リンクの外では論争もあったけれど、あそこにいるリンクの中の人々には間違いなくアスリートとしての連帯感があるんだなと感じました。
あの短い映像の中でちゃんとあのカットを入れてくれた編集にグッジョブと言いたいです。
それにしても、きれいにフリーレッグが伸びた着氷ですね。
もう惚れ惚れしちゃいます。
この先、エヴァンさんが競技に戻るのか、戻ったとして四回転を試合で跳ぶのか、それはわからないけど、とにかく今はすばらしい一瞬を見せてくれたことを、エヴァンさんに、そしてあの場にいた人々みんなにお礼を言いたい気分です。

(さきほど一度投稿したんですが、エラーが出たのでもう一度送ります。
二重投稿になってしまったらごめんなさい、お手数ですが削除お願いします。)

匿名 さんのコメント...

これは試合でも認定されるでしょう!
むしろ理想的な着氷地点よりやや回りすぎで降りてきてますね。
オーバーターンを綺麗にこらえきったという感じで確実にDGではないと思います

やっぱり五輪後はそんな人たちが居たんですねぇ…
ローズさんが心無い人から攻撃を受けていたというのは腹立たしいかぎりです。

別にライサチェックが嫌いだろうが結果に納得がいかなかろうが全く無問題なのですが
その不満をライサチェックのファンであるローズさんにぶつけるというのが最高に気持ち悪い!(笑)
何がしたいの?ファン辞めさせたいの?
自分の人生の時間を逆宗教勧誘みたいなことに費やしてて空しくならないのでしょうか?

まあ選手のアンチなんていうのはファンよりもその選手の一挙一動に振り回されててる愚かな人達です。
嫌いなものにわざわざ係わり合いになって攻撃せずにはいられないなど自分の性根が曲がるだけなのに
一体なんのメリットがあるのでしょうか?

私が個人的に四回転論争について思うことととしてはサミュエル・コンテスティ選手が印象的なことを言っていました。
何かひとつだけ今のルールを変えられるとしたら何を変えたいかという質問に対して

「何も変えたいとは思いませんよ。だってルールですから。
自分にルールを合わせるのではなく自分がルールに合わせなければ。
皆もそうしているでしょう?」

これは本当にそのとおりだと思いますね。
それぞれ個性も得意分野も違う選手全員の言い分を聞いていたのでは競技として成立しません。
多少有利不利の偏りができてしまうのは仕方がないことだし他のスポーツでも当たり前にあることです。
私は怪我のことがなくてライサチェックの4回転回避は責められないと思ってます。
その方が勝率が上がるなら悲しいんだけど仕方ないのかな…と。
一番凄い人ではなくルールが認めた勝利の条件を満たしている者が勝つのがスポーツというものです。
ライサチェックがバンクーバー五輪の正当な勝者であることは間違いありません。

まあ高橋くんのように「4回転に跳ばなければ、試合に勝ててもどこかで負けた気分になる」というのもわかるのですが(苦笑)
ライサチェックもそうなのかもしれないと思ったりもします。
勝利できたけど完全に自己満足することはできなかったから現役に未練があるのかなあと。
これからは勝利よりどれだけ自分が満足できるかが第一目標でもいいはずだから是非競技に戻ってきてほしいですね~。
実は本命が高橋君なのでちょっと怖いなというのも正直な心境でもあるのですが(笑)

これからも情報や翻訳楽しみにしてます!

Askarose さんのコメント...

bamseyukiさま:

コメントありがとうございます。私も映像を見て「お、跳んでる~」と久々に良いものを見たような気分でした。千秋楽、生で観たかったですね~。直前の昼公演ではあまり元気がなかったのですね。さすがに疲れも出ていたのでしょうか。

四回転、今後も議論になりそうなジャンプではありますが、ライサチェックも言っているように全部を含めてフィギュアスケート、というのは昔から変わっていないように思います。もともとは氷上で図形を描く競技ですしね。もちろんダイナミックなジャンプは見ていて楽しいですが、選手にかかるリスクと負担を考えると、あまり高難度ジャンプばかり注目・推奨されるのも怖いなあと思ったりもします。ライサチェックが今後競技を続けるなら、少しでも長くやってほしいなというところです。

Askarose さんのコメント...

ひよどりさま:

コメント承認制方式のブログなので、嫌なコメントは徹底的に事前に削除していれば表面上は平和に(?)運営できてよかったなあと思っています。むろん、内心は全く穏やかでもなく、きっとこのブログで一番気持ちがささくれていたのが私だったと思いますよ(苦笑)

五輪後、自分の態度というかブログ運営方針が良かったのか悪かったのか、私には何もわからないです。批判してくる人に対して真っ向から反論することもできたし、もしかしたらそれを望んでいる人もいたのかもしれないって思うし・・・。一方で、四回転論争よりもずっと面白い話題、素敵なインタビューがたくさん出てきたので、むしろそっちを熱心に追いかけて「幸せなファン」を演じたからこそ、新しく読者になって下さった方がいたのかもしれないですし。もちろん、そうした態度にもっとイライラした人もいるのでしょうが・・・あんまり気にしても仕方がないですしね(苦笑)

FOIで彼がこんなふうに四回転を披露するとは思ってもみなかったのですが、ああいうムードの中、むしろやらない方がおかしい、失敗してもトライしてなんぼ、という空気を出演者全員で作っていたのが嬉しいなと思いました。だからこそ成功したらみんなで喜ぶし、連帯感も高まるのかなあ、って。

ネット上ではファンはファン同士、場外で気に入らないことを中傷したりけなしたり・・・という場面が多くなりがちですが、こういった場面を見ると結局スポーツはアスリートのものだなと実感させられます。その場にいる人でないとわからない、国境とか言葉、主義主張を超えたものが彼らの中に確かにあるのだと。それが垣間見えたのも収穫でした。エヴァンさん、よくぞ跳んでくれた!そんな気持ちでニヨニヨしながら映像を見ていました。

Askarose さんのコメント...

匿名の方:

着氷ちょっと回りすぎてますよね(笑)。試合だったらオーバーターンで若干GOEでマイナスつけられるかも~、なんて久しぶりに思いました(笑)

このブログでは私がへまをしない限り、悪意あるコメントは事前に削除されるので人目につくことはないので、まあ五輪後は表面的には平和に運営できていたのでは、と思います。あとは私が・・・暗い雰囲気で記事を書かなければ良かっただけで(苦笑)。

ネット上のスケートファンは、選手とファンをほとんど同一視して批判したり中傷したり・・・という印象が個人的にはあります。なので、ライサチェックが嫌いだと、そのファンも嫌い、という心理になる人もいるのでしょうね~。こちらとしては何を言われても「別に。っていうかマジうぜー」という感じですけど、だんだん悪意あるコメントを受け取ることに疲れている自分もいました。そうやってファンブログ管理人を疲弊させる目的もあったのかもしれないですが。。。

個人的に四回転は戦略で入れても入れなくても、どちらにしろ完璧にやらなければこの競技では勝てないものと思っています。昔からそうでした。今さら「一番難しい技を成功させた選手が勝てないルールはおかしい」という議論になる理由がちょっとわからないですね。

それでもライサチェックに関しては、今年の1月末くらいまでバンクーバーで4回転をやるものと思っていました。ところがバンクーバー現地入りしてから「回避する予定」という報道が出たとき、これはただ事ではないと思いました。と同時に、長年練習してきてこだわってきた技を、大舞台で手放さなければならない、彼の苦しい心情を想像して泣いていました(恥ずかしい話ですが。。。)。結果的に試合では四回転がなくてもクリーンに演技できたことで、それだけで全て報われたように思いました。その時点で勝ったか負けたかなんてわからなかったですが、それだけで十分だったんです。それが優勝だなんて。。。願ってもないことでした。

無論、高橋君の言うようにアスリートですから「四回転を入れなければ、どこかで負けたような気持ちになる」のはあると思います。このジャンプを入れて、国際試合で完璧に滑るということは達成していないですから。それには未練は残っていると思いますし、仮に試合に戻るなら、やはり挑戦してくるのかなと。でも、本当に怪我が怖いです。練習、一日一回に留めて欲しい(苦笑)

長々とすみません。個人的に、ライサチェックにはぜひ高橋君と再戦してもらいたいと思っています!その日を楽しみにしつつ・・・!

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