ライサの選曲が批判されてて少し凹んだ。(このブログ)
だがラジオの選曲の仕事をしている人間として言わせてもらおう。
みんな知ってる曲の方が需要があるということを。
あまり知られてないコアな曲はターゲットが狭すぎて
ウケが悪いと言うことを。
あと最近リミックスアルバムとかカバーアルバムが流行ってますが
世代を超えて愛される曲というのは、世代を超えて歌われていくんですよ。
つまりだ、聞き手は歌い手の個性を、もはや曲ではなくて
パフォーマンスとかアレンジで楽しむようになっている。
残念ながらもう曲のパターンは作りつくされているのだから
パフォーマーが個性を出すためにはスタンダードを歌う必然性が
出てきてるんですよね。作曲家にはつらい時代だと思う。
フィギュアスケートにだって同じことが言えるじゃないか。
過去に名スケーター達が使い尽くしてきた曲を
今の選手達が使いまわしているのには、
観客も過去の選手と今の選手を、そうやって比べて楽しんでるのだ。
時代も変わり、ルールも採点方式も変わり、
選手ができる技も表現も変わったけれど
それでも選手たちが表現したい、この曲で滑りたい、魅せたいと
思う音楽があるって幸せなことじゃないか。
それに過去の名演を凌ぐパフォーマンスだって必ず出てきてるはず。
私は少なくともそう思う。
それに、一人一人のベストスケーターは違う。
昔からのスケートファンが「この曲ならこの人しかいない」って
いくら力説したって、今のスケートファンが違う人を連想することを、
どうして批判できる?
だって、今のフィギュアスケートを盛り上げてるのは
間違いなく今の選手達なのだから。
世代を超えて同じ曲が使われるってのは決して悪くない。
同じシーズンに同じ曲が使われたっていいじゃないか。
見比べることができるなんて考えようによっては
観客にとってすごくラッキーなこと。
それに、少なくとも曲を使われてる作曲家にとっては
この上ない幸福なことだと思うよ。
もちろん、過去に伝説として伝えられるスケーターにしたって
誰かが同じプログラムを使う度に名前が出てくるわけで、
それはそれで、やはりすごいことじゃないですか。
選手達なんてそういうビッグネームにドキドキしながら
一生懸命練習してるわけだし・・・
良い音楽も、素晴らしいスケートも、
そうやって受け継がれていくべきなのであって
ひとくくりに「同じ曲がこんなにかぶってる!」とか
「いつも無難な選曲ばかり」だなんて批判するのは
個人的には完全にナンセンス。
スタンダードをやる勇気、それを観る楽しみが失われていたなら
音楽業界もフィギュアスケートという競技もとっくに死んでただろう。
少なくともオーディエンスは今、
スタンダードの中に新しいものを求めてるぜ。
現場で働いてる人間として、これだけは言える。
2 件のコメント:
埋もれた名曲や地域限定の名曲(日本のトロイメライとか)、一部マニアに大人気の曲、いろいろ優れた曲があるのも事実ですが、
埋もれてしまう曲にはやっぱり埋もれてしまうだけの理由がなくもないというか、ね、そういうもんなんですよね。
スタンダードの何が悪いんじゃい!ですよ~。
あ、先日ついうっかりGoogleアカウントで投稿しちゃったのですが、実害はないので、そのままで大丈夫です。面目ないです・笑
おロシア人さま:
あまり知られていない名曲を探すのも、それを世に浸透させるほど素晴らしいパフォーマンスをするのも、とても大変なことですよね。その点でひょっとしたらウケないかもしれない誰も使ってない曲よりは、スタンダードを表現することを目指すほうが賢いやり方なのでしょうかね。もちろん、あまり知られてなかった曲がフィギュアスケートで有名になるのは嬉しいことでもあるんですが。
そう、スタンダードの何が悪いんじゃい!って話ですよね~。逆にいうとスタンダードをきちんとやれるのは一流の証とも考えられるのだから、そんなにdisappointって言わなくたっていいじゃん、って思ってしまいました。ああ、もっと英語が堪能だったら「私はそうは思わない!」とコメントしてたかもしれないです(←今にもしそうな人)
お、Googleアカウントでの投稿の件は了解でした!実害がないのならこちらもノープロブレムです!一瞬、大丈夫かな?とは思ったのですが何事もなくてよかったです。
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