2010年10月5日火曜日

ジャパンオープン2010感想

去る10月2日(土)はジャパンオープンが開催されていました。
埼玉県に限りなく近い場所に住んでいる私ですが
無駄に町田の茶太郎家まで行ってテレビ観戦したので
忘れないうちに感想など書いておきます。
とは言ってもうろ覚えなので適当な部分はご了承ください。


○ジェフ君
最初の滑走がジェフ君。あのグレン・グールドを
現段階の採点に少し修正して披露してくれました。
序盤のジャンプに乱れが出るも、相変わらずリカバリ早し。
失敗があっても表情では世界を壊さないのがジェフ君の意地。
そして、あんなにリズムが取りにくそうなメロディーばっかり持ってきて
それでも音から外れないのがジェフ君の意地。良かったよジェフ君!

○ミハル
昨季フリーを手直ししてお披露目。今季もこの曲なのか。
昨季はワールドまで全体的に安定している印象があったのが
今回は先輩(=もちろんベルネル)を彷彿させる不安定感。
でも怪我明けでコンディションが整ってなかったとのこと。
表現ではすっかり滑りなれて小粋な感じが板についてきたので
表情とかもっとついたら楽しいかなと思う。

○タカヒコヅカ
このフリーは初見だと思いきや、フツーにFOIで見ていた私。
茶太郎に「あれ?この前フリーを見たんだっけ?」と聞かれて
「いや、SPだったような・・・」とかアホなことを言った私。
・・・ごめん、タカヒコヅカ!!
しかしプログラムよりも何よりも、何ですかあの衣装は。
どこまでチェコセンを極めるつもりですか君は!
そしてチーム優勝インタビューで真央ちゃんを堂々とフォローした
優しさにもツッコミたい。クロスチョップしたい!(笑)
で、スケートそのものは・・・FOIのときに見たよりも
ステップの印象が残ってて良い感じ。ダイスケのより好きだな。

○アダム
仕上げてきましたね、アダム。
曲がすごく合っていたのと、コンディションが良さそうなのとで
とても良い印象が残りました。アメリカスケート連盟が、
最近こぞってイチオシしているだけある。
そして(妹的には)おしりの方もなかなか。
得点も相当な高さですが、プロトコルを見てみると
まだ伸びしろがあるとわかってビックリドッキリです。
来年の全米は彼とアボット君の激突になるかも!
もしエヴァンさんが戻ってきたら割り込む余地はあるのかな(ドキドキ)

○踏んだり蹴ったりなプル氏
彼についてはちょっと長くなると思う。
まず、今回彼のコンディションがどうだったのか何も知らないので
この試合で披露したプログラム構成にちょっとビックリした。
だってテレビは「4回転にこだわりを持つ男」と煽ったのに
今回の試合では披露してないじゃないですか(苦笑)
怪我が完治してない? コンディション不良?
最初からこのプログラム構成だったの??
だとしたら、いくら五輪のことがあったからと言っても
その煽りは強調しない方が良かったんじゃ。。。
披露しないことについて何も解説側の説明がないので
事情を知らないこちらとしては何が何だかサッパリ。
むしろ、あの煽りが却って彼の印象を悪くしてる気さえする。
彼のことを良く思ってない人の感情を逆撫でしそうというか。。。
メディアの悪意を感じて嫌な気持ちになりました。
それと同時に、今回の彼の試合については少し痛々しい気持ちになった。
もちろん本調子でないというのもあるのだけど、
何と言うべきか・・・「この状態でよく試合に出たなあ」っていう。
当然ながらスケートファンとしては、そういう彼のプロ意識に
感謝しなきゃいけないのだろうけれど、
今回に関しては余計な煽りの効果もあって、
気の毒な印象が強くなってしまったというか。
こだわっている四回転を入れられず、他のジャンプでもミスが出て、
他の選手よりも止まっている時間が少し長いプログラムを披露して、
得点もそのまま反映されてしまったんですよね。
あの五輪の後、まして彼が「自分こそ王者に相応しい」という
態度を貫いた後に、こんな試合を見せることになるなんて。
スケートの神様はとことん彼に冷たいなと思う。
そして08年世界選手権でジェフ君が優勝したときに
何かのスケート雑誌に書いてあった一文を思い出した。
「ジャンプ以外のスコアではジェフリー・バトルの圧勝だった」という言葉。
プログラムに4回転がないときに勝つための絶対条件ともいえる、
その言葉を今回のプル氏の試合を見て唐突に思い出したのです。
彼はもうちょっとプログラムを工夫しなきゃいけない。
じゃないと、ほんのちょっとのジャンプのミスをカバーするものが
とても心許ない状態になってしまう。
本調子じゃない、なんてことは言い訳にならないんじゃないかな。
もし本調子だったとしても、あのプログラムにおいては
止まってる時間や振り付けの部分にはあまり変化がなさそうだから。
結局、日本のメディアは彼を面白がってるだけで
今回については「かませ犬」ポジションだったのは否定できない。
もうこんな彼の扱いは見たくないですね。。。
そう思わせるくらい、嫌な煽られ方でした。

○気を取り直して、ダイスケ
ゴテゴテのナゴヤセンスなデザインの衣装かと思いきや
遠目から見ると色合いがちょっと地味という不思議コスチューム。
こういう、ナゴヤセンスなのに目立たないという衣装は
どう反応したらいいのか難しいものです(苦笑)
で、最初の4回転はトウループだったのねー!
フリップかと思ってビックリしたけれど(←よく見なさい)。
成功した後に「他のジャンプは大丈夫かな」と茶太郎と言った矢先に
次のジャンプにミスが出てしまったのには苦笑い。ま、初戦だし!
曲がピアソラのブエノスアイレスの冬、ということだったんですが
曲調が変わるわりには、全体的な流れが少し一本調子というか
ここぞという見どころがつかみにくい印象を受けました。
そして衣装のせいなのか、体が少し太く見えて
なんだか前の体型に戻ってない?と思ってしまった。
スピンのバランスが悪かったのは単に難しいスピンだからなのだと思いたい。


○東欧のガッツさん、ことセヴェスチェン
世界選手権でアマチュア選手としての試合は最後だった模様。
とはいえ、華麗さに磨きをかけての登場に嬉しくなった。
この人って確か我らがスグリフミエと同い年ですよね!
フミーと一緒に現役を続けて欲しかったけれど
彼女はもう4回も五輪に出てるのかと思うと十分なのか。
現役バリバリの頃よりちょっとだけジャンプが低く、
後半ちょっとしんどそうだったけれど、全体的には
スピードがあって爽快な滑りは健在でした。

○美姫ちゃん
さすがの目立つ衣装で登場。
全体的にとても安定していて、良い練習ができているのだと感じた。
曲も強いけどエレガントな雰囲気。
なぜだかわからないけど、モロゾフに師事していた頃の
アラカワさんの動きに少し似てきたように感じた。
優美さが加わったというか。。。
まだ細かいところは詰めてなさそうだけれど
これから改良していくのだと思う。楽しみ!

○ファヌフ嬢
浅黒い肌に真っ白な衣装は目立つ!!(笑)
彼女は動きの表現の幅が広がったなあーと思います。
表情がね、もうちょっと色んなパターンがあれば
もっともっと広がりそうな予感。
今季はロシェット様がジャパンオープン以外出ないらしいので
カナダは彼女に期待がものすごくかかります。
というわけで、本人も気合入れて練習しているのが
伝わってきました。これから全体的にどう見せてくるか注目。

○サラ姉さん
わーいわーい、サラ姉さん!
一見するとちょっと地味な色合いの衣装をうまくデザインして
シックに見える着こなしでした。さすが姉さん。
来日時にロストバゲージに遭ったという彼女ですが
当日のみの氷上練習でガッツで出場。
(そういえば08年でも6分間練習で転んでしまって
あわや欠場かと思うくらい立ち上がれなかったのに
その後ガッツで出場してパーフェクトな試合を見せていた。
因縁のジャパンオープンですな 苦笑)
ところどころミスあり、取りこぼしありですが
完成させてくるのはまだ先で十分です。
そんなことより独特すぎる音楽と解釈にビックリだよ!

○真央ちゃん
プログラム構成を変えて、昨季とは違うことに色々トライ。
まだジャンプも改良段階だし、決まらなくても焦ることはないかと。
我らがスグリフミエだって、ロシア式に改良して
3年くらい経ってるけどまだまだ調整段階というくらい、
こういうの選手にとってホントに大変ですからね。。。
本人は試合で失敗するのが辛いし、悲しいと思うけれど
今はとにかく辛抱のときだと思って堪えてもらいたい。
まだ若いんだから、フミーよりは早くモノにできるはず!
プログラムは前半まで原曲をそのまま使って
後半にオーケストラを入れるという曲編集。ローリーっぽくて無難。
曲はわりとドラマチックな展開もあるはずなんですが
ちょっと一本調子な雰囲気になっているのがもったいない。
もうちょっとうまいこと曲の展開とシンクロすれば
劇的に違って見えてくるんじゃないかと思います。
なんというか、曲のゆったりした雰囲気と反対に
彼女がちょっと慌しく見えてしまった。まあ、まだ初戦だし!

○ロシェット様
最初のミス以外はほぼ完璧という、貫禄の滑りでした。
五輪以降は試合に出てなくてもこんなふうに滑れちゃうものなのか。
仮にエヴァンさんがここでシェヘラザードを披露していたら
一体どのくらい滑れたのだろうかとか考えてしまう。
しかしロシェット様の大健闘むなしく、チームJAPANが僅差で優勝。
やはりチーム戦は全体で稼がないとね!
とりあえずロシェット様、来てくれてありがとう!!


○余談:エヴァンさん
男子シングルの前の煽りで、プル氏とダイスケの対決!と出たところで
バンクーバーの表彰式の画像が使われていました。
ちょうど中心のエヴァンさんのところに「VS」という文字が来て
テレビ上での見事な空気化に苦笑いするしかなかった。
悔しいなー。出てないとこれだから!
それにしても、これからSOIの宣伝がもしあるならば
エヴァンさんはちゃんと主賓として紹介されるのだろうか。。。
(もちろん、本人側の公表があればの話ですが)
色々不安になってくるこの頃です。


以上、とりとめない感想でした。

2 件のコメント:

Lilla さんのコメント...

プルさんはちょっと日本に来る機会が異常に多かったためか、ちょっと気安く思われている気がします。

ふと思ったのだけど、エヴァンが叩かれたのは「強かったから」というのもあるのかなと今更思ってしまいました。基本叩かれ役はプルさんだったり、ジュベールだったり、発言&行動がらみでチャン&ウィアーだったりと思い立ったんだけど、そういえばミシェル・クワンという人も何やっても叩かれてたな、と思い出したんです。


プルさんは今回はなんとなく日本人、あるいはこういう大きいショーコンペやる日本という国の環境の引き立て役にされてしまった、ような気がします。

そういえばミハルはケガ&病気発病らしいですね。

>ダイスケ
>衣装

なんかよさこいソーランの衣装屋さんが製作しているみたいですね。昨シーズンのEXの衣装を見て「よさこいソーラン?!」と思ったら、本当にその方面の人の製作でした。

これはもう削除されていたエントリーのキャッシュなんで、ちょっとそぐわないかもしれませんが、興味深い内容です・・・。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:http://roco-rock.blogzine.jp/costume/2010/10/post_aee6.html

私はよさこいソーラン自体が苦手なのですが(あと基本祭系は得意ではないのです)、なるほどなーと思いました。まあ、人の好み色々です。

Askarose さんのコメント...

Lillaさま:

プル氏の扱いも変化したものだな~と思いますね。ソルトレイク~トリノまでの間だったら「絶対王者」とか「皇帝」とか煽られていたでしょうに、今やオリンピック2位が災いして(?)「日本男子でも勝てるかもしれない強豪」みたいな扱いですよね。今回の試合に関しては完全に引き立て役に回らされて、なんだかな~と思っていました。

エヴァンに関しては、これまで無駄口を叩かないタイプだったし、グランプリシリーズでは日本人に負け続けていたのに(笑)、大事な試合に限って強い・・・ので、ヤッカミもあるのだろうと感じます。クワンさんもそうですが、これという大技で魅せるよりは全体でまとめるのがうまいというタイプですしね。あと、クワンさんという存在はロシアンスケーターが好きな人には目の上のタンコブ的なポジションで、やはりヤッカミが多かったのかな~と今更思います。

ミハルは怪我と病気ですか・・・。まだ若いのに、体も成長段階なのに、大変ですね。。。全体でまとめるのが上手い選手だし、茶目っ気あるオシャレなプログラムを滑れる子なので今後に期待しているのですが。


そしてダイスケの衣装。よさこいの衣装屋さんなんですねー!確かに昨年のEXはそんな色合いでしたね(笑)私もよさこいソーランって全然好きじゃなくて(ダンスそのものは好きなのですが)、北海道で大規模な祭りが開催されてても「別に」って感じなのですが(笑)。
しかし今回のフリーの衣装、派手なら派手で、もうちょっと目立つ色を入れた方が・・・というのが個人的な感想です。動きとかリンクで栄えなくてもったいないなあ、と。今後微妙にマイナーチェンジをしていくのかどうかが気になります。ちなみにアメリの衣装については、特にどうも思わなかったのですが・・・(苦笑)
それにしてもスケートの衣装を作る人って大変だなあ、とリンク先の記事を見て思いました。こういうの、下手に名乗るもんじゃないですね(苦笑)

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