2009年8月1日土曜日

ラフマニノフ「鐘の前奏曲」

今季、マオちゃんがフリーで使うという
ラフマニノフの「鐘の前奏曲」。


ピアノをある程度習ったことのある人とか
クラシック音楽に詳しい人ならすぐピンと来る有名な曲ですね。

オーケストラ版があるようだけど
私がよく知ってるのはピアノの原曲の方。

ピアノで弾くにあたって、それほど難易度は高くないと言われている。
楽譜を見れば一目瞭然で、ラフマニノフの楽曲によくある
手が大きくなければ厳しい和音だとか、
やたら指の間を広げなければいけないアルペジオだとか、
そういうテクニックは出てこない。
何より、中間部の激しくて演奏効果の高い部分が
実は最も弾きやすい箇所なので、弾く方にとっても有難い曲。

どちらかというと冒頭と後半の和音の移動が大変で
しかも同じパターンが続くので強弱のつけ方に神経を使うし
同じ和音のようで、中間の音が一個違うとか、
とにかく暗譜するのに時間がかかりそうな曲だと思う。
私は和音を覚えたくないのでこの曲の冒頭と後半はチャレンジしたことがない。
発表会でも演奏されたのを見たことがないので
ピアノ教師側にとってもレッスンするのが厄介な曲なのだろう。
うちの先生もよほど熱意のある生徒以外に教えるのは敬遠している(笑)
そんなわけで個人的に好きな曲であるにも関わらず
私は最初から最後まで弾いたことの無い曲なのだけれど
中間部分が面白くて学生時代はよく弾いてたのを思い出します。
モーツァルトをベートーヴェン風に弾いてしまう強いタッチの私には
ああいう中間部はヘイ、カモン♪というのもあり・・・

ただ、「鐘」というタイトルを表すのは
やはり冒頭と後半部の和音のメロディーだと思う。
会社の近くにロシア正教の教会があるのだけど
毎朝6時に鳴る鐘の音は、やはりああいった厳かな響きがする。
決して明るい響きではない。
本来、教会の鐘が鳴るのは結婚式かお葬式のときということもあって
その音を聴くといつも身の引き締まるような緊張感がある。
この曲を聴くときも、そういう気持ちになるのだ。

ちなみにこの曲は「幻想的小品集」という
ラフマニノフが音楽院を卒業した年に書かれたもの。
私が少し前に弾いてた「エレジー」もその中の一つで
(↑結局今年は発表会に出なかったのでお披露目なしで終わってしまった)
「エレジー」が1番、「鐘」が2番。実は連番だった。
どちらも美しい響きを持っているにも関わらず
あまり壮大にならずに終わるのは「小品」という枠で作ったからなのか。
そして若いうちからこんな完成度の高い作品を作っていたというのにも
やはり驚いてしまう。ラフマニノフすげー。
ついでにこの「鐘の前奏曲」が当時大ヒットしまくって
「ラフマニノフっていったら鐘の前奏曲よねー」的な印象を
世間に与えてしまったがために、本人はそれを嫌がってたとか。
そりゃ、別の曲で「新作発表だぜ!」ってな感じでコンサートに出ても
アンコールで「鐘! かーね! かーね!」って言われちゃ
少しはヘソを曲げたくなるのもわからんでもない。
「俺には『鐘の前奏曲』しかないのかよチクショー!」(←ライサ語ですみません)
って内心思ってたんだろうなあ。


で、この曲はスケートにはどうなんだろう?というのは
以前ジェフ君が実証済みですし、他にも誰か使ってたような気がするから
わりといい感じなんだと思いますよ。
ただ、女子が滑るイメージが今までなかっただけに
ちょっと斬新だなと感じた。同時に少し嬉しかった。
欲のない純粋な正義だとか、神によって定められた運命を変える勇気とか、
とにかく、何か壮大なものを感じさせるようなプログラムに
なるのかなあ~と勝手に予想。
あと、どこでステップ入れるんだろう・・・?
まーさか酷い曲編集で中間部分をラストに持ってきたら
ローズさん容赦なく批判しますよタラソワコーチ?(←何様だよ)
それ以前に、オーケストラバージョンって個人的には
マジありえないんですけどね(←言っちゃったよ!)
この曲はどう考えてもピアノでしょー。
ピアノ曲の中にはオーケストラ編集がアリな曲も多いけれど
この曲に関しては絶対ピアノが一番いいと思うんだぜ。
オーケストラにしたら安っぽく感じるのは私だけ?


・・・で、最後の方は結局言いたいことグダグダ書いてしまったけど
時折思い出したかのように音楽トークを入れるのもアリかもしれないと
この記事を書きながら思いました。
ジェフリーズカフェで音楽トークできない分はこっちに回すかな。

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