2011年6月28日火曜日

chicagotribune.com (2011/6/27) - Lysacek training again with Carroll

ライサチェックの地元紙、シカゴ・トリビューンの記事
彼のコーチであるフランク・キャロルのコメントが掲載されています。
内容は彼のトレーニング復帰について。久しぶりに全文訳します。


Lysacek training again with Carroll


Not long after Evan Lysacek won the 2010 Olympic men's figure skating gold medal, he and his coach, Frank Carroll, agreed on the idea Lysacek was not going to compete anymore.

ライサチェックが2010年のオリンピックフィギュアスケート男子シングルで金メダルを獲得してから間もなく、彼とコーチのフランク・キャロルは、これ以上試合をしないということで合意していた。

"It made sense," Carroll said Monday. "He was world champion and Olympic champion. There was not much more for him to go after."

「もっともな話ですよ。彼は世界チャンピオンでオリンピックチャンピオンだったのです。彼にとって追い求めるものは、殆どなかったのですから」と、月曜日にキャロルが語ってくれた。

Lysacek, who turned 26 on June 4, has not competed since the Vancouver Olympics. But throughout last winter, when he was on tour with Stars on Ice, the skater from Naperville frequently would call Carroll to say how much he missed skating and intensive training for competition. The coach sensed Lysacek was thinking about a comeback.

6月4日に26歳になったライサチェックは、バンクーバーオリンピック以降試合をしていない。だが昨冬の最初から最後まで、スターズ・オン・アイスのツアーの道中にいたネイパービル出身の彼は、キャロルにどれだけスケートや競技に向けた激しいトレーニングが恋しいかを電話で頻繁に話していたのだという。キャロルはライサチェックが復帰を考えているのだと感づいていた。

Another skater recently had asked Carroll about training with him. The coach would not take that skater if Lysacek wanted to try to compete again, so Carroll told Lysacek he needed to make a decision by mid-June.

最近になって、別のスケーターがキャロルに師事したいと申し出たという。キャロルはもしライサチェックが再び競技に挑戦したいと望んでいるなら、そのスケーターを受け入れるつもりはなかった。そのため彼はライサチェックに6月中旬までに決断する必要があると告げたのである。

Last week, Lysacek was back training with Carroll in Lake Arrowhead, Calif.

そして先週、ライサチェックはカリフォルニア州レイク・アローヘッドでのキャロルとのトレーニングに復帰した。

He also made the June 21 deadline to request spots in two of the six events on this fall's Grand Prix circuit. Monday, the International Skating Union announced it had assigned Lysacek to the opening event, Skate America on Oct. 21-23 in Ontario, Calif., and the penultimate event, Trophy Bompard on Nov. 18-20 in Paris.

また、彼は今秋のグランプリシリーズの6つのイベントのうち2試合を申請する6月21日の締め切りにも間に合わせた。そして月曜日、国際フィギュアスケート連盟はライサチェックに最初のイベントで10月21~23日にカリフォルニア州オンタリオで行われるスケートアメリカと、最後から二番目のイベントで11月18~20日にパリで行われるエリック・ボンパール杯が充てられたと発表した。

While Lysacek told Carroll he wanted to wait until the fall to decide whether he actually would compete at Skate America, the coach thinks it is likely.

ライサチェックが実際にスケートアメリカで滑るかどうかを決めるのは秋まで待って欲しいとキャロルに伝えてある一方、コーチの方はこんな予想をしている。

"Knowing Evan, of course he will," Carroll said. "Once he makes up his mind to do something, he does it."

「エヴァンのことですから、おそらく出場するでしょうね。彼は一度何かをすると決心してしまえば、やり遂げてしまいますから」

The ultimate goal would be the 2014 Winter Olympics in Sochi, Russia.

最終目標は2014年のロシアで行われるソチ冬季オリンピックになると思われる。

Lysacek's publicist, Lynn Plage, said Monday the two-time U.S. champion does not want to make a formal announcement of his intentions until later this summer.

ライサチェックの広報担当のリン・プラージュが月曜日に述べたのは、2度の全米チャンピオンである彼は今年の夏の終わりまで自分の意思の正式発表をする気はないとのことだったが。

Discussing the idea of skating at a third Olympics in a Tribune interview in February, Lysacek said, "I would have to be OK with not winning again. My reason for going back would be the fulfillment in the process of getting there."

金曜日にトリビューン紙のインタビューでの話では、3度目のオリンピックで滑るということについて、ライサチェック自身は「もう一度優勝しなくても良いと言わなくてはなりませんね。僕が復帰する理由は、多分そこに到達するプロセスの中での充足感なのだと思います」と話していた。

A short time ago, Lysacek told Carroll: "Frank, I'm not afraid of losing. I'm not through yet. When a football player wins the Super Bowl, he doesn't stop playing. I feel like that.

一方、少し前にライサチェックはキャロルに「フランク、僕は負けることを恐れてはいません。まだやり終えていないんです。アメフトの選手はスーパー・ボウル(訳注:NFLの決勝戦)で優勝しても、プレーするのはやめないでしょう? それと似たような感じなんです」と伝えている。

"It doesn't matter if I win again. I miss it and I love it."

「また優勝するかどうかは関係ありません。ただ競技が恋しいし、本当に好きなんです」

Carroll said Lysacek has yet to choose music and needs a lot of work on the triple jumps he was not doing in shows.

キャロルは、ライサチェックはまだ音楽を選んでいる段階であることや、ショーで披露していないトリプルジャンプの練習を相当量行う必要があると語ってくれた。

After one day of training last week, Lysacek was so stiff and sore he needed to take the next day off. Carroll expects the skater back at the rink Tuesday.

先週のトレーニングが一日経過した後、ライサチェックの身体は凝り固まってしまい、次の日に休まなければならないほど痛んでしまったという。キャロルは彼が火曜日にはリンクに戻ってくるだろうと予想している。

4 件のコメント:

bamseyuki さんのコメント...

キャロル氏に師事するためにはタイムリミットもあったのですね。でも厳しいトレーニングのプロセスが好き、というエバンさんはまさに求道者!やっぱり好きーーー。

ひよどり さんのコメント...

"I'm not afraid of losing. I'm not through yet."
"It doesn't matter if I win again. I miss it and I love it."

なんていうか…やっぱりこの言葉には重みがありますよね。
エヴァンさんはすごく負けず嫌いですよね。
以前も負けるのが嫌だと言っていたし、今でも揺れる気持はあると思うんですよ。
試合に出る以上は勝ちたいと思うのがアスリートですから。
それでもこういう言葉が出るぐらい試合に出たいんだろうと思うと胸が熱くなりますね……

Askarose さんのコメント...

bamseyukiさま:

確かにフランクコーチの都合(新たに選手を受け付けるかどうか)を考慮すれば、エヴァンさんもいつまでも回答を保留するわけにもいかなかったのかな、という印象を受けました。その点では彼にとっても戻る良いきっかけになってよかったなあ、と。結果的に彼がスケートが好きで、トレーニングも好きだということが証明されたようにも思います♪

Askarose さんのコメント...

ひよどりさま:

個人的にはアメフト選手の例のくだりに、なるほどエヴァンさんらしいと思いましたね。「(他のスポーツならば)優勝したからといって引退するわけじゃない」、その心意気がいかにも彼らしいなと。その気持ちで今後も続けてくれたらいいなと思っています。

とはいえ、試合数が少ない競技の上、勝ち負けも容赦ない世界です。それにチャレンジしてみたい、なんてところが真の負けず嫌いな彼らしさを感じます。今までだって、何だかんだで優勝候補として語られたり、注目されることはそんなに多くない中で、大きな試合で勝ってきましたからね!逆境ともいえる立場でこそ燃える、そういう人なのかもしれませんね!

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